グランドフェスティバルのほうがコネクトライブよりライブ感があるのはなぜか
はじめに
「スプラトゥーン3」のグランドフェスティバルと、「プロセカ」のコネクトライブは、どちらも音楽のライブ体験を重視したイベントとなっておりました。
コネクトライブの方が現実のライブに近い演出をしているにもかかわらず、グランドフェスティバルの方が、実際のライブに行っているような熱狂感を強く感じるという興味深い体験をしました。
なぜこのような違いが生まれるのか、理由を考察してみます。
グランドフェスティバルの特徴
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長時間のリピート演出
グランドフェスティバルは、同じ曲を何度もループさせながら長時間にわたってフェスティバルの空気を作り上げています。
これにより、ユーザーは好きなタイミングでライブ体験を楽しむことができ、新たな発見が生まれます。
同じ演出でも、何度も体験することで新しい視点が生まれ、より深くフェスを楽しむことができました。 -
ライブの「行くまでのワクワク感」を再現
グランドフェスティバルでは、ライブ会場だけでなく、そこに行くまでのワクワク感も演出されています。
交通機関や出店、NPCキャラクターやクラゲたちがフェスの雰囲気を盛り上げ、会場に近づくとだんだん音が大きくなる演出は、実際の音楽フェスにいるような感覚を強めます。
さらに、複数の会場が用意されており、何度も曲がリピートされる中で、ユーザーは異なる会場や視点でフェスを体験できるのもポイントです。
コネクトライブの特徴
- 一度きりの体験重視
一方、プロセカのコネクトライブは一度きりのライブ体験を重視しており、リアルタイムでの感動を大切にしています。
ただし、その場で感じた熱狂を他のユーザーと共有しづらく、ライブ後にSNSなどで感想を呟いたとしても、その瞬間の体験を追体験することは難しいという特徴があるように感じます。
その分、コールやメッセージ等が充実していて、演者とのインタラクティブなやりとりができるという点には、強みがあると思っています。
まとめ
リアルのライブや音楽フェスは、その瞬間を一度きりしか体験できないからこそ価値があります。しかし、バーチャルの世界ではユーザーが何度も異なる視点で体験できることを求めているのではないかと感じます。
グランドフェスティバルが、繰り返し体験できるライブ体験を提供しているのは、現実とは違った新しい楽しみ方を示しているのかもしれません。
オフラインの音楽イベントのポイント
・演者は一度ライブ音源を収録する(そこにオフラインの観客のコール等もあるとなお良い)
・配信者は、それを何度もリピートさせる環境を用意する
・ユーザがそれをシームレスに移動できる環境を用意する
・視聴者どうしの情報共有がフェスに新たな発見を産む
つまり、オンラインの音楽ライブでは、演者が実際にその時間リアルタイムに演奏をしていなくても、配信側と視聴者側でライブ体験を産み出すことができるという発見でした。
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